・イニシャル: KS
・ 性別: 男性
・ 出願時年齢:30~35才
・ 海外経験:なし
・ 費用:社費
1. はじめに(バックグラウンド)
・学部・大学院では電気工学専攻
・鉄道会社に電気系エンジニアとして入社
・1年目~2年目:現場でのメンテナンス、3年目~4年目:鉄道電気設備設計、
5年目~7年目:研究開発とりまとめ、国際研究会議対応、国際規格対応に従事
2. Why MBA
・国際会議で幹部が行うプレゼン対応など、国際案件を任された際、自分の英語力の不足を痛感したこと(読み書きだけでは、まったくどうにもならず、ディスカッションや、交渉の場での英語力が自分には全くないことを思い知らされた)
・将来の労働人口減を見据えた低コスト化・省力化のための鉄道設備投資に対しては、鉄道設備の特殊性から技術面での知識・バックグラウンドだけでは不十分で、財務面での知識が必要と感じたこと
3. Why Tepper
・生徒にエンジニア出身者が多く、自分と親和性が高いと感じたこと
・コンピューターサイエンス・コンピューターエンジニアリングをはじめとするテクノロジー分野での知名度が非常に高く、それらの学生や教授とコネクションが望めると考えたこと
4. 受験プロセスの概要
・前提として、エンジニアリングスクール受験と並行してMBA受験を行っており、GMATを受験していないなど通常のMBA受験プロセスと異なると思います。
・2020年9月にTOEFL出願スコア取得後すぐにAGOSカウンセラーとエンジニアリングスクール向けのレジェメ・エッセイを作成しました。
・コロナの影響でエンジニアリングスクールはGREをwaiverできるところが多かったので、GREは対策は後回しにした結果11月から開始しました。
・2020年11月にGRE以外のエンジニアリングスクール出願準備がひと段落した後MBA出願の準備を始めました。そこから2ndまでの超短期間で出願を終えるのは、レジェメ・エッセイはエンジニアリングスクール向けに作ったものをMBA用に転用することができたこと、初めからGMATは受けずGRE一本に絞ったことなどを踏まえても非常に苦しかったです。
5.TOEFL/IELTS
104点(R:29,L:29,W:25,S:21)で出願しました。科目別の勉強に移る前にまずは単語が重要だと考えて、旺文社のTOEFL3800をmikanというアプリを使って覚えました。ただ和訳を覚えるだけでなく日→英の暗記や音だけ聞いて意味がイメージできるようにするなど色々工夫しました。特に音だけ聞いて意味をとる練習はリスニング力向上に繋がったと思います。
Reading: 問題集や、KMFという中国のサイトで過去問をひたすら解きました。
Listening: youtubeで興味のある英語番組(科学教育系の番組でナレーターが比較的早く喋り続けるようなもの)を字幕付きでずっと見ながらシャドウイングをやりました。TOEFLリスニング専門の勉強はどうしてもモチベーションが上がらずKMFの過去問をやった程度です。
Writing: E4TGのライティング添削サービスを利用しました。ただ、最後までスコアが上がり切りませんでした。
Speaking: 最も苦労しました。E4TGに通って19点どまりだったのをなんとか21点に伸ばすことができました。近年のTOEFLのWとSの出題傾向はかなり変わってきており、今後いつまで彼らのメゾッドが通用するかはわかりませんが、WとS に関してE4TGはおすすめです。
6.GMAT/GRE
2020年12月25日に受けたGRE318(GMAT換算660,V:151,Q:167)で出願しました。非常に苦労した割にスコアが低いのであまり有益なアドバイスはできません。特にGREのverbalは初めて受けたとき冗談だろ、と思ったほど今まで人生で受けてきたテストの中でもトップレベルの難しさに感じました。
V: EmpowerとMagooshを利用しました。Empowerのほうはあまり意味はありませんでしたが、Magooshでの過去問演習は有効でした。GREに必須のボキャブラリーはMagooshは単語帳アプリで暗記しました。ボキャブラリーなしでは全く歯が立たないと思います。(6択問題の全ての選択肢の単語がわからない、というケースがザラにある)ただ、ボキャブラリーを覚えて演習をやりこむのにかなりの時間をかけましたが、得点が上がるイメージが湧かなかったです。
Q: MagooshとKMFで練習問題演習をしました。Maghooshの練習問題のレベルについてはHardとVeryHardを一通りやれば十分だと思います。
7.レジェメ/エッセイ
外国人カウンセラーと契約してブラッシュアップを行いました。エンジニアリングスクール向けにAGOSのカウンセラーと作成していたレジェメ・エッセイをMBA用に練り直しました。大幅なストーリーの変更がなかったため、比較的短時間で終えることができました。
8. 推薦
・推薦状は直属の上司と元上司にお願いしました。
9.インタビュー
もともと面接が苦手なのでかなりの時間をかけました。2ndラウンド出願後から想定質問集を作成したうえでカウンセラーとの面接練習を10回以上行うことに並行して、オンライン英会話サービス(Best Teacher)でも面接練習をしてもらい、話す内容を体に覚えこませました。Best Teacherは講師のレベルも高く、何より一日の受講制限回数がないので、非常におすすめです。ピーク時は一日7回3.5時間英会話サービスに費やしました。これに加え、話している自分の姿を録画してブラッシュアップしました。(自分の下手くそな回答を見ていると死にたくなりますが、結果的にはこれが一番上達に繋がりました)
10. 最後に
MBA受験に限らず海外大学院受験は非常に苦しいプロセスです。私の場合、特にGRE対策に非常に苦労しました。毎日仕事が終わった後、カフェにこもってアメリカ人もおそらく使わない・わからない死語のような単語を延々覚え続けるのは非常に苦痛で、勉強する中で本気で英語が嫌いになりそうになりました。しかしながら、その苦労の先に待っているのは、今までの人生で会ったことのない人との交流ややったことのないことへの挑戦です。そしてそれらがさらなる自身の成長に繋がっていると実感しています。皆様の合格を心よりお祈りしています。