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1. はじめに
2007年の夏頃、それまで約5年ほどがんばってきた仕事が一区切りして、自分の中で次の目標を見据えた際に社費によるMBA留学制度の話が浮かび上がってきました。当時は開発の部署で突っ走ってきた自分に限界を感じていたころでした。以前、システムコンサルティングの部署に所属していた私は、開発部署での便利屋になりがちな起用(部下を育てても育つと別のプロジェクトへ剥がされる、新しいことを考えようとすると火消しプロジェクトに突っ込まれるなど)に疑問を感じ、自分で戦略的にキャリアを積み上げることができる組織マネジメント能力やビジネス知識、社内アントレとしてビジネスを立ち上げるノウハウをつけるしかない!と思ったことがきっかけだった気がします。

2. 出願戦略
私は社費による留学ですが、公募が2007/12、候補生決定が2008/02ということで3月くらいから出願準備を始めて、主に第2ラウンドの出願が集中する2009/01までにTOEFL、GMAT、エッセイを完成させるというスケジュール目標で挑みました。が、仕事との両立は意外に厳しく当初の予定は崩れさり、TOEFL,GMAT,エッセイを同時並行で進める大変な作業となりました。
第一志望のTepperは第2ラウンドを見送り、人が動く第3ラウンドで出願することとしました。今思えばこの戦略が功を奏したと思います。
-------------------------------------------- 実際のスケジュール -----------------------------------------------
08/04: AGOSのTOEFL対策口座開始
08/06: 初TOEFL 87
08/07: エッセイ日本人カウンセリング開始
08/08: AGOSのGMAT対策口座開始
08/10: 初GMAT 590
08/11: エッセイ執筆カウンセリング開始
08/11: GMAT 660
⇒この辺でTOEFL,GMAT,エッセイ全てを実施することになり瀕死の状態に。
エッセイカウンセラーからもGMATを中断することを進められるが決行。
08/12: GMAT 700
⇒ここから潮目が変わる。
09/01: TOEFL 98
09/01: Olin, Sloan, Babson, Haas出願
09/02: キャンパスビジット実施
09/02: Marshall出願
09/03: 2校から合格、1校からwait-listをいただく。
09/03: Tepper出願
09/05: Tepperインタビュー実施
09/05: Tepperから合格通知
09/06: 全出願校の結果が出て受験終了

3. 志望校選定
- アメリカの二年制MBA
- Computer Science, IT, Operationのカリキュラムが充実している
- 小規模(200人くらい)のMBA
上記の観点よりTepper, Haas(UC Berkeley), Sloan(MIT)を選択し、その他Anderson, Marshall, Babson, Olinに出願しました。

4. レジュメ・エッセイ
カウンセリングはAGOSの出願パッケージにお願いしました。7~10月にまずキャリアや価値観など自分に関するネタ出しを日本人カウンセラーの岡田さんと実施しました。客観的に自分を見つめなおしてエッセイのネタ出しをするのは骨の折れる作業ですが、ライフラインチャートなどのツールを使ってカウンセラーの方と作り上げていく工程はMBA出願に関係なく価値のあるものでした。

11月以降はアメリカ人カウンセラーのJohnと実際のエッセイを作り上げていきました。ネタ出しした内容を英語に落としていく際の英語独特の論旨展開をするのに苦労しました。ただし、エッセイは平均500~700字程度の短いものなので、「ハーバードMBA合格者のエッセイを読む」という本などのサンプルを参考にまずは自分の論旨に近い文章のまねをしつつ、カウンセラーに思いをぶつけていきました。

5. TOEFL
私が出願過程でもっとも苦労したものとなります。私のTOEFL受験経験でアドバイスできることは失敗談となるわけですが、もう一度チャンスがあるとすれば以下の対策をすると思います。

①Listeningを重点する。 
私はReadingの点数が最初から高かったので、毎日まとまったListeningを 実施してその中でVocabularyを増やす必要があったと思っています。私の場合はCNN Student Newsを毎日聞くようになってから伸びました。(このニュースはPod Castに対応していてTranscriptもWebにUPされており ボリューム感的にもTOEFLに有効です。)WritingもSpeakingも、Listeningが組み合わさった問題となっているので W/Sの点数対策をするためにも安定したListening力が最重要だと思います。

②GMAT/エッセイと並行しないよう早めに終わらせる
私は11月以降はGMATとエッセイしかやってませんでした。「論理的思考を伴う」これらのタスクと「英語のフィジカルな能力を求める」 TOEFLとの同時並行の勉強はまずできません。 2nd Round出願の方は、10月までにTOEFLを終わらせるべきです。

③勉強しただけ伸びる
TOEFLはエッセイやGMATと違って、勉強した量に比例して点数が伸びます。(題材や難易度が英語のフィジカル能力なので、筋トレに似ています。)なので、まじめにやれば筋肉も増えますが、逆に言うとさぼると確実に筋力が 落ちますし、当然、突然筋肉マンにはなることもありません。

6. GMAT
各科目別にいろいろと対策はあるのですが、これから出願される方へ是非お伝えしたいのは以下の点です。
GMATのVerbal(英語)は最初の10問で意地でも満点を取ること!

とにかくこれに尽きます。GMATの採点方式は少し独特で、連続して正解するとランクが上がってより難しいレベルの問題がでます。逆に連続して間違えるとランクが下がって簡単なレベルの問題に戻ります。最初は中間レベルの問題から始まるのでとにかく最初の10問を正解して早いとこ高ランクまで上り詰めることが大事です。
私はVerbalの合計41問のうち、時間をかけて解けたのは35問くらいでした。後の6問は時間をかけずに判断できる範囲でできるだけ正解を選択する感じになりました。つまり最後の方になればなるほど時間もないため、連続正解にてランクを上げることが難しくなります。逆に言うと最初の方でランクを上げておけば、最後の方は連続して不正解さえ出さなければ高得点が期待できます。

私の3回のGMAT点数の推移は590点⇒660点⇒700点となります。ちなみに3回目時点でもReadingなどに出てくる単語は意味不明なものがたくさんありましたし、文法や論理的思考を問う問題も単語が分からないことで迷う問題がたくさんありました。おそらくボキャブラリと読む速度をさらに改善すれば700点中盤の点数を取ることができるのだろうと思います。

以下が教科別に私が実施した対策です。
①Verbal
GMATの勉強はほとんどこれに費やしました。特に私はSentence Correction(文法)にほとんどの時間を費やした気がします。AGOS予備校の授業を一通り受けましたが、当初は点が伸びませんでした。理由は至極簡単で、問題演習の際に正解/不正解にフォーカスしすぎて、SCの問題の傾向と照らし合わせた各問題の意図をちゃんと理解することが疎かになったためです。GMAT660点を取った11月末あたりから勉強の方法を変えました。具体的にはエクセルシートに合計600問くらいのAGOSの問題の表を作って同じ問題を3回は解くためのスケジュール表を作りました。SCの問題は通勤時の電車の中や夜寝る前などのちょっとした時間を使ってやっていました。この表で自分の苦手な問題や傾向を押さえて、試験前に閲覧するためのSC頻出文法帳を自分で作成しました。つまり大学受験のときのような地道な努力が必要なんです。(自分が高校生になったような懐かしい感じでした。。。)

Critical Thinkingも上記と同じ表を作って、進捗だけは管理しました。特にCritical Thinkingは5問くらい解くと頭がウニになる「非常に疲れる思考作業」を伴うので毎日のペース配分が重要です。SCとは違ってたくさん解くよりは、独特の解答メソドロジーに慣れることの方が大事です。(この辺はAGOSの中山先生が徹底的に研究されているので、それを参考にされると良いと思います。)

②Quantitative
正直ほとんど勉強していません。。。AGOSのintensiveの授業に参加したのと、試験前に過去問を一通り解いただけでしょうか・・・。この辺は個人差が出るところだと思いますが、基本的には高校レベルの代数/幾何の問題なのであとは本番でいかに満点を出すかが日本人出願者のポイントだと思います。

③AWA(論文)
AGOSのAWA対策に参加しました。私の場合、TOEFLと出願エッセイと並行してGMATを進めていたため、AWA出の高得点GETは諦めました。ただし、大学によっては4.0以上の点数を取らないと出願エッセイの英語のレベルを疑われることがあると聞いていたので、少なくとも4.0を取るための勉強をしました。AGOSから解答文章のテンプレートが提示されるので、それに忠実に解答を作成できるようにしました。その他、例題がやまほどAGOSから渡されますが、それに手をつけることは最後までありませんでした。。。

長々と書きましたが、GMATは人によっては何度受けても点が伸びない方もいる難関テストです。(私はTOEFLの方が苦労しましたが。。。)

おそらく以下のことが原因で苦労される方が多いのかなと思います。
・対策方法が異なるいろいろな教科が混在している。
⇒GMATの勉強の中だけでも、頭の切り替えが必要・英語の運用能力よりも論理的思考能力や専門的なボキャブラリを問う傾向。 
⇒やればやるほど混乱。限られた時間で必要最低限の高得点を狙う必要あり!
他の出願対策と並行して進める際に混乱しないように、移動中などの細かい時間で勉強できるように学習計画を練るのが大事だと思います!

7. インタビュー
インタビューについてもAGOSの出願対策パッケージでお願いしました。私が注力したのは、「エッセイとの違い質問に対して15秒ほどで簡潔に論旨を述べること」と「とにかく練習すること」です。

Tepperに関しては電話インタビューをお願いしました。オーソドックスな質問で構成されちょうど30分です。親密な雰囲気を作ろうとややヘラヘラした雰囲気を作りすぎた感がありましたが、今思えばインタビュアーのAnnieには最適だったかもしれません。

8. キャンパス訪問
実は私は時間的な都合もあり、TepperとOlinに関してはキャンパス訪問していません。出願を終えた後の2月にその他大学のキャンパス訪問を実施しましたが、これから出願の方には是非事前訪問をお奨めします。現地で日本人留学生と話をしたり、授業に参加することで確実にモチベーションが高まり、出願パッケージ(特にエッセイ)にポジティブな影響を与えると思います。

9. 推薦状
直属の上司と前プロジェクトのマネージャにお願いしましたが、私の場合原稿はすべて自分で記載しました。原稿を書く前に各大学の質問とそれに対する解答の方向性を整理した叩き台を作って見てもらい、意見をもらう打ち合わせを2~3度実施しました。現役の現場PMの方々なので、鋭い人物観察眼でずばずば言ってもらえて有難かったです。むしろ彼らが私に期待することや組織の人材像を語り始めると止まらなくなるため、推薦状に書ける形に落としこむのに苦労しました。。。最初から彼らに原稿もお願いしておけば良かったかもしれませんが、なにぶん忙しい方々なので・・・。推薦状はとにかく人選が全てだと思います。

10. サマースクール
私はWhartonが6月末から実施している1ヶ月間のプレMBAプログラムに参加しました。海外留学生がMBAでSurviveするためのコツを懇切丁寧に教えてくれます。カリキュラムのボリュームも意外にハードなので、肩慣らしには良いと思います。またこの時期のフィラデルフィアは非常に気候が良く、夏をエンジョイするのにも最適です。参加者は日本人と韓国人がほとんどです。Whartonには毎年20名ほどの日本人が入学しその半分がサマースクールに参加しているので人脈を作る意味でも良い機会となります。

11. 最後に
出願に関して、私が最も大事だと思うのはモチベーションです。限られた時間の中で英語の苦手な日本人が成功を収めるためには、いろいろなリソースを有効活用して出願過程の波にうまく乗ることだと思います。裏を返すと二年間の貴重なキャリアを捨ててまで勉強をしようと考える皆さんなので、波に乗りさえすれば皆さんの魅力的な人柄や知的かつ戦略的な側面を出願パッケージに反映させることができることは確実です!MBA予備校の社員や同期の方々、現地入学審査官や日本人留学生、推薦者、そして家族や同僚と積極的に関わって、皆さん独特の世界を是非築き上げてください。
私もTepper留学生として皆さんのお役にたてるよう、日々精進して参ります!