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1. はじめに
私は某省からの公費留学生です。大学等の公的研究機関と民間との間で、人的流動性や研究成果のSpin offなどの連携がうまくとれていないものの、日本の技術立国にはそれらが極めて重要であることから、技術経営(MOT)について学ぶことを入省前から考えていました。しかし、ほとんどの大学でMOTがMBAに吸収されたことや、役所からの民間出向がほぼ皆無である(にも関わらず民間の視点を学ぶことが必要)ことを踏まえ、MBA留学を意識するようになりました。
もともとは2012年留学を考えていたのですが、留学意思表明のため留学を希望し続けていたところ、たまたま2011年留学の選考に通ってしまったので、慌てて準備を始めました。TOEFL、GMAT共に2年間の期限がありますから、もっと早く準備を始めておけばスムーズに受験プロセスを進められたと思います。

2. 出願スケジュール
国費留学の選考プロセスですが、1月に省の留学候補者として名前が挙がり、4月までにTOEFLである程度の点数を出す必要があります。
2008.11 TOEFLを受けてみる。(TOEFL:78)
2010.01 省の留学候補生として確定の連絡。
2010.02-3 TOEFL:71, 73。 あまりの悪さに愕然。Web TOEFLを始める。
2010.04 TOEFL:89, 91。何とか国費留学の基準をクリア。
2010.05 TOEFL:79。茫然。
2010.06 TOEFL:87。気分転換にGMAT勉強を一部開始。(マスアカ、YES(文法基礎)、新井塾(CR))
2010.08 TOEFL:91。一時TOEFL勉強中断(Listeningのみ継続)、GMAT勉強を本格開始。(YES(SC)、新井塾(CR))、エッセーネタ出しに着手
2010.09 GMAT:610(M50 V21) AWA3.5。
2010.11 GMAT:690(M51 V31) AWA4.5。(→出願スコア)エッセー執筆を本格開始。TOEFL勉強再開。
2010.12 TOEFL:81, 82, 88, 93(R:25,L:24,S:19W:25)。(→2nd出願スコア)、エッセー
2011.01 TOEFL:91,89、エッセー(2nd:4校出願)
2011.02 TOEFL:96(R:27,L:22,S:20,W:27)。(→3rd出願スコア)、エッセー、4校ビジット(Interview3校)
2011.03 TOEFL、エッセー(3rd:2校出願) 3.11東日本大震災で仕事大爆発
2011.04 Interview対策(Interview 2校)
2011.05 Tepper合格!(他2校合格、1校Wait、1校Ding、1校不明)

3. Why Tepper?
もともと私はScience専攻であり、技術経営に関心があったため、技術系トップ校の一つであるCMUも関心が高い学校の一つでした。また、学生同士のInteractionを通して語学を学ぶことも大きな目標としてあったので、少人数制を希望していました。同じ理由で、CMU以外に私の関心が特に高かった学校は以下の通りです。
MIT、UCB
こうした学校の特徴を調べていくにつれ、経営学といういかにも抽象的な考え方の活用を、様々な実例を通じて何となく学ぶのではなく、定量性に重きを置いた分析的思考を通じて客観的な意思決定を学んでいくSloanやTepperに特に強い関心を持つようになりました。幸運なことに、私は実際にTepperへCampus Visitをして講義を聴いたり在校生と話をしたりする機会があったのですが、その体験を通して、Tepperで評判の高い定量性や協調性を肌で感じることができました。また、様々な分野を学べる極めて学際的な学校であることや、日本人在校生のパフォーマンスが他大学に比べて非常に高く、大変魅力的な日本人在校生が多かったこともTepperに魅力を感じた大きな理由になっています。(MBA生徒会の副会長やクラブの会長を複数の日本人が務めていたり、大学在学中に起業したり、二重学位を取得したり、とにかく積極的・活動的です。)

4. レジュメ・エッセイ
レジュメ・エッセーは、合計で3人のカウンセラーに見てもらいました。まず某所の日本人カウンセラーにネタ出しをしてもらい、ネタを基に他の在日米人カウンセラーの基でエッセーを作成し、最後に別の在日米人カウンセラーにBrush Upしてもらいました。エッセーは出願の肝であり、また結局のところMBA受験のエッセー等の質はカウンセラーの質によって決まるため、お金をけちることなくよいカウンセラーに切り替えられる時点で切り替えを行いました。優秀なカウンセラーは見る生徒数に制限を設けており、人気があるためさっさと埋まってしまいます。点数にあまりに固執することなく、早めに良質のカウンセラーを見つけることがかなり重要です。一つの目途として、夏の間に適切なカウンセラーを探しましょう。

5. TOEFL
TOEFLは100点さえいかなかったのであまり語る資格はありませんが、私がやってきたのは以下の通りです。
・Reading
得点源。基本的に20代後半。
3800で単語を覚え、Web TOEFLで解法を学び、Longmanで練習し、Barron'sでprepする。
・Listening
最後まで十分に伸びず、ぶれました。にもかかわらず、一番時間をかけたセクションです。
3800で単語を覚え、Web TOEFLで解法を学び、様々な教材を使ってShadowingする。私は口にマスクをして、電車の中でもShadowingしていました。
・Speaking
十分に時間を割くことができず、伸び悩みました。私はドナルド・ミラーという個人塾に通いました。非常に効果的・戦略的な解法を教えてくれます。東京に住んでいる人はここに通わなければ、数か月分の機会損失を被ると言っても過言ではありません。また、一クラス少人数制(5人)のため、友人もできやすいです。
・Writing
IntegratedはWeb TOEFLで解法を学んだのみ。
Independentは主なテーマごとに自分のスタンスを一通り決めて、あとはJackという個人添削サービスを使いました。テーマは、CBT時代のWriting出題リストを見ると参考になります。

6. GMAT
短期集中です。絶対に長引かせてはいけません。期間限定で遅寝早起きし、睡眠時間も4時間程度まで削りました。各大学(少なくともSloan)の合格圏内として最低680点は必要でした。
GMAT試験中の戦略ですが、GMATが採用しているCATシステムは、最初で大まかな点数を決定し、最後にFine Tuningするようにできています。そのため、試験では最初(一般的に言われるのは最初の10問)に時間をかけるようにし、最後の方で時間がない場合は、時間がかかりそうな問題をランダム・クリックで回答するようにしました。(連続した誤答は危険なので、直前の問題で自信がある場合に限る)少なくとも私はこの方法をMathでも採用しましたが、それでも満点(51点)は出ます。
Math
もともと理系だったので数学は得意でした。マスアカを2周やり、単語を確認して終わり。
Verbal
日本人の大半が苦手とするセクションです。私の印象だと、SCはある程度勉強していると点数が頭打ちになるので、CRとRCでいかに点数を稼げるかが600点代後半に到達するためのポイントだと思います。
SC:一番時間がかかり、なかなか伸びません。(そのくせ、留学中は一番役に立たないと思われる。)よほど自信がある方以外は、絶対に塾で学んだ方がよいです。私はSCで評判の良かったYESに行きました。文法コースで文法の基本的な考え方を学んだあと、演習用のSCコースに入りました。友人数人でチームを組んで交代で授業に臨み、ある程度の問題と解法を入手した後は、友人と一緒にひたすら問題を復習しました。なぜある選択肢がダメなのか、明確に理由が説明できるまで、繰り返し何度も問題を解きました。(私の場合、多いものは6, 7回くらい同じ問題を繰り返したと思います)
余談ですが、私はここで受験時代の戦友ができました。ここに来る塾生はすでに他の塾でつながりを持っている人が多いのですが、そうでない状況の人もそれなりにいます。YESの中では話しかけにくいものの、御徒町前のスタバにいくと受験期にはかなりYES塾生率が高い(YES教材で勉強してるのですぐわかる)ので、適当な時に話しかけてみるとよいです。
CR:新井塾で勉強しました。3800はRank4まで覚えていることが望ましいです。問題はいくつかのパターンがあるのですが、それぞれに決まった解法パターンがあるので、まずはそれをしっかり頭に叩き込み、あとは実戦でそのパターンの使い方を学んでいきました。新井塾でよかったのは問題量が豊富なことで、随分色々なパターンについて問題を解きました。
RC:3800をRank4まで覚えても知らない単語がそこそこ登場します。解法は、Manhattan GMATの教材を読んで学びました。その後、Web上のEconomistをワードファイルにコピペし、片側に文章、片側にわからない単語とその意味をリストアップし、Manhattan GMATで学んだ通りの読み方をすることで、語彙力の向上とRC読解力向上を図りました。
AWA:初回に無勉で臨んだところ、3.5という不安の残る結果だったので、友人より某塾のテンプレートを手に入れて、一夜漬けで覚えて臨んだところ、4.5がとれました。

7. 推薦状
私とカウンセラーとで相談したドラフトをベースに、職場の上司と相談して作成しました。推薦人人選の決め手は、仕事の要領がよく、内容にあまりこだわりそうにない人です。要は、こちらの推薦状についてあれこれ言わず、快諾してくれる人ですね。

8. キャンパス訪問
2月にビジットしました。思ったよりこじんまりしたキャンパスだというのが第一印象です。到着当日は日本人在校生に加えて外国人在校生の話も聞くことができましたが、彼らが非常にFriendlyだったため、非常に協調的な校風である印象を受けました。また、ビジット時にはOperation managementの講義も受けたのですが、数式や数字をふんだんに用いた講義であり、「これだよこれ!」と非常に興奮したことを覚えています。協調性、定量性で評判通りの学校であり、この体験はエッセー作成でも利用しました。昼は日本人在校生の方々と話しましたが、あまりに積極的・活動的なことに驚いた記憶があります。私はTepper以外にも数校Visitしたのですが、ここまで日本人在校生がActiveな学校はなかなかないと思います。

9. インタビュー
Matthewというカウンセラーを活用しました。面接者はKrystal Brooksで、私が聞かれたのは以下の通りです。
Questions list
Academic experience, professional experience and why MBA?
Why Tepper?
What do you do outside of work?
Leadership experience?
Contribution?
Strong points?
Anything else?

10. サマースクール
UPENNのSIIBSというプログラムに参加しました。MBA programにFocusしたプログラムで、事前に経営の様々な基本概念(Marketing 7Ps、Core Competence、Branding Strategy等)を学ぶことができ、またCase StudyやPresentationも実際に行います。真面目にすべてをこなすと時間的に相当きつく、Summer Schoolの中ではかなり本格的プログラムだと思われます。UPENNの友人ができることや、そのProgram期間だけ寮生活できることも魅力の一つです。

11. 最後に
MBA受験は本当につらいプロセスです。TOEFLが終わればGMATがあり、続くEssay、Interviewでも全てにおいて成功しなければ合格は相当厳しいものであるくせ、一つ一つの山は大変大きなものです。しかしそのプロセスが終わった暁に得られるものはかけがえのないものばかりです。MBA合格者は世界各地に散る前から、頻繁に開催される会合で強い横のつながりができ、今まで以上に様々な分野の方々とお話する機会や多くのセミナーにも声がかかり、すでに渡米前から頭が活性化され、視野も大きく広がります。もちろん各大学でも多くのチームワークや課題を通して経営学以上に大事なものを学びます。また、当然MBAに行こうとするほど意識が高い方は大変野心的・刺激的な方ばかりであり、今後確実に大きな影響力を持つ方ばかりです。MBAで学ぶ資格がなければこういったかけがえのないものは得られませんし、知るきっかけさえありません。
この文章を読んでいらっしゃる方は少なくともMBA(そしてTepper)に関心を持っていらっしゃる方だと思いますのでもはや無用の話かもしれませんが、MBA受験でMotivationをキープし続けることは本当に大変なことです。先の見えないレースのようなもので、途中何度も挫折を経験すると思いますが、自分のやっていることを信じ、頑張っていただければと思います。皆さんが、志望する大学に無事合格できることを願ってやみません。そして願わくば、Pittsburghでお会いできることを楽しみにしています。


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