© 2018 by Carnegie Mellon University. Tepper.MBA Japanese Students
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バックグラウンド:
社費/私費: 社費
勤務先: 三菱重工業株式会社
職歴: 化学プラントの機械設計エンジニア
学歴: 機械工学(Master)

インターンシップ概要:
会社: McKinsey & Company.
職種: Strategic Consulting
勤務地: 東京
期間: 2016/8 (One week program)

 

1. はじめに
正直に言うと、MBAが始まってからの数ヶ月は、まったくコンサルティングに興味がありませんでした。コンサルティングというとなんとなく机上の空論をこねくり回している、という偏見がありましたし(今思えばとんでもない)、Tepperに入学早々参加したコンサルティングクラブのイベントもまったく面白いと思えなかったからです。正直に言うと、Tepperに入学するまでマッキンゼーという会社名も知りませんでした・・・。しかしその後、HaasやStanfordのMBAの方々と交流した際に、コンサルティング出身の方からコンサルティング業務の面白さをうかがい、一度見てみたいと考えるようになりました。ボストンキャリアフォーラム開始直前にMcKinseyのインフォメーションセッションに応募し、ボストンキャリアフォーラム当日BCGのインフォメーションセッションにも応募しました。どちらの会社からも非常に面白い話が聞けたため、インターンへの応募を決心しました。McKinseyのインターンには、3ヶ月のプログラムもあるのですが、会社の事情と個人的な事情の両面から応募を断念しました(ただし3ヶ月プログラムの選考は超難関(MBA全体で3名)のため、受かる自信はまったくありませんでした)。

※インターンと何度も言いましたが、McKinseyの1週間プログラムは正確にはインターンシップではなく、職場体験です。実際のプロジェクトに配属されることはなく、ケースプロジェクトをこなします。McKinseyもこのプログラムをインターンとは言っていません。しかしここでは簡略化のためにインターンと呼ばせていただきます。

 

2. 応募プロセス
2015/11: ボストンキャリアフォーラムにてインフォセッション参加(インターン応募の必須要件ではない)
2015/12: 書類応募
2016/1: 電話で45分×2回のケースインタビュー(本来はNYCでインタビューのはずだったが、大雪で飛行機が欠航になり電話インタビューに切り替え)。インタビュー後すぐに合格通知をいただく。

 

3. インターン内容
3.1 参加者

Kellogg, LBS, HKUST, IESE, ESADEなど世界各地のMBAから合計16名。15名は日本人で、1名は日本語が堪能なインド人でした。バックグラウンドは商社、金融出身が多かったですが、医者など、おもしろい経歴の方もいました。

 

3.2ケースプロジェクト
16人の参加者が4人ずつ4つのチームに分けられ、ケースプロジェクトを割り当てられました。テーマは「ゴルフ事業を強化することで、A社の売り上げを3年で3割増加させる」といような、実際に存在するスポーツ会社がテーマでした。各チームにマネージャークラスのコンサルタントがアドバイザーとしてつき、議論の進め方のアドバイス、発表方法のアドバイスなどを行ってくれました。私のチームはエンジニア、商社、金融、商社、医者というまったくバックグラウンドの違う人々が集い、多様な意見をぶつけ合い、もがきながら議論をまとめていきました。最終日はパートナーやプリンシパルの前で発表を行い(彼らはコンサルティングを依頼した会社という役割になって)、タフな質問を受けたりしながらなんとかやりきる、という形式でした。

 

3.3 マッキンゼー流問題解決のトレーニング、パートナーや卒業生との会食
1週間ずっとケースプロジェクトをやっているわけではなく、実は半分くらいの時間は、マッキンゼー流問題解決のトレーニングや、パートナー、卒業生(マッキンゼーを退職した方々)との会食などに充てられていました。マッキンゼー流問題解決はもちろん非常にレベルの高い講座ではありましたが、問題解決それ自体についてはいろいろな本が出ているので、ここで受講しなくても学べるものであったかもしれません。それよりも、パートナーや卒業生達との会食に計り知れない価値がありました。時間単価にしたら1時間20万円は下らないであろうパートナーの方々がわざわざ自分たちのために時間を割き、ビジネスへの深いインサイトや、MBA生へのアドバイスをくれる、さらには卒業生の方々はマッキンゼーを退職した後も、わざわざマッキンゼーのインターン生に話をするために平日に時間を割く熱意など、これらは確実にマッキンゼーでインターンをしていなければ味わえない体験だったでしょう。

 

3.4 マッキンゼーの社員達
ケースプロジェクトをやっていると、アドバイザーでない社員の方ともお話をする機会がありました。驚いたのは、誰と話しても(例外なく)超優秀だということです。ケースプロジェクトが行き詰まっているという話をしたら、少し話を聞いただけでこっちがドッキリするようなインサイトあふれる質問をしたり、とにかく頭の回転が非常に速かったです。さらには仕事に対する情熱が半端ではなく、本当にマッキンゼーの仕事を心から好きであるということが伝わってきました。


3.5 自分の強み、弱みへの気づき
マッキンゼーのことを上記で褒め称えましたが(笑)、逆説的な気づきもありました。機械設計エンジニアとしてずっとやってきた自分にとって、やはりコンサルティングというものは視点がハイレベル過ぎて向いていないだろうという思いです。慣れ、というものもありますが、自分の思考タイプはボトムアップで、逆にそういう思考、仕事をすることが好きなんだ、ということがわかりました。もちろん、コンサルティングでもボトムアップ思考は必要だと思います。ただ、私はどうやらもっとデータをガリガリと分析することが好き(まさにTepperかもしれません)な人間なのです。

強みにも気付きました。ソフトスキルです。「それMBAと関係ある?」と思われるかもしれませんが、実は大ありです。MBA卒業生の多くが、MBAで得たものとしてそのネットワークを挙げますし、ビジネスにおいても、ハイレベルなポジションに就くほどソフトスキルの有無がその人のビジネスバリューに大きく関わってくるでしょう。特に意識したわけでもないですが、インターン中は、質問する機会があればいつもほぼ一番に手を挙げていました。また、チームの議論の中でもうまくファシリテートすることが多かったようで、マネージャーからは「あなたは質問力がすごい」、パートナーからは「あなたは今年のインターン生全体をリードしていた」という言葉をいただきました。インターン生のFacebookグループも作って全員に加入してもらい、その時の同期とはたまに会ったりしています。インターン以来、自分の得意分野であるソフトスキルを、MBAの残りの期間でもっと磨いていこうと決心しました。大きな転換点だったと思います。

4. まとめ
たった1週間ではありましたが、このインターンに参加できたことは、これまでの人生の中でも最大限の幸運のひとつでした。コンサルティングという仕事を知ることが出来たのはもちろんですが、自分の真の強みや弱み、さらには世界中のMBAで学んでいる、超優秀な日本人の友人達、これらは全てインターンに参加しなければ得られなかったことでしょう。コンサルティングに興味がある方にとっては、参加必須のインターンではないでしょうか。