イニシャル:AU
・ 性別: 男性
・ 出願時年齢:26~30才
・ 海外経験:1年 (学部時の交換留学:オランダ)
・ 費用:社費
1. はじめに(バックグラウンド)
-
国立大学文系学部卒。学部は国際系であったこともあり、交換留学でオランダに1年滞在(現地のコミュニケーション言語はオランダ語、授業は英語メイン)
-
大学入学の年が東日本大震災の年であり、学生時にエネルギー問題に関心を持つ。卒業後はエネルギー会社に就職。
-
火力燃料、特に液化天然ガス(LNG)の調達契約交渉やトレーディング業務に従事。国外の取引先とのコミュニケーションのため業務で英語を使う機会は少しあり。短期国外出張はあるも駐在経験はなし。
2. Why MBA
(根本にあった一番の理由)
-
MBAが必要だと感じたというよりは、社費MBA派遣により経済的な心配なく時間を自由に使えて自身のスキルアップのために学べる環境が手に入ることが非常に魅力的だった
(その上でMBAが必要と考える理由)
-
業務を通じてスキル不足を実感しており、トレーディングにおける金融工学や需給予測/管理における定量的意思決定等、自身の専門分野に関連する学問分野を多くのMBAではElectiveとして学べること
-
派遣元に戻った後は駐在勤務を希望しており、そのためのコミュニケーション能力、リーダーシップの経験が得られること
3. Why Tepper
-
アナリティクスに力を入れたカリキュラムとなっており、自身がMBAを通じて特に学びたいと考えている内容とカリキュラムがマッチしているため
-
クラスサイズが200人以下と小さく、tight-knitなコミュニティであること(学部も140人程度の小さな学部でそのメリットを感じていた)
-
ピッツバーグは都市として住みやすさと治安がほどほどにバランスした中規模の都市であること
4. 受験プロセスの概要
-
2021年12月頃 当時の上司より、「会社の社費留学制度が復活したので、応募するなら推薦するよ」という声掛けをもらう。
-
2022年3月末 社費選考に申し込む。
-
2022年5月中旬 GW明け、社費選考合格の連絡を受ける。ここではじめてMBAがどういう位置づけのプログラムか、どういった受験プロセスであるかを調べ始めることとなり、各種テストやエッセイ等To Doを把握して時間がないことに非常に焦る。1週間ほどストレスでお腹が痛くなる。
-
2022年6月 取り敢えず初回のTOEFLを申し込み、各種対策を始める(TOEFL対策詳細は後述)。初回100点が出たので取り敢えず足切りになる大学はグッと減ったことに安堵する。大学の友人が米大学院を前年に受験していたことを知り、使用していたカウンセラーを紹介してもらう。
-
2022年7月 TOEFLの2回目は98点に下がってしまう。取り敢えずIELTSも受ける(OA 7.0)。GMATの勉強を開始(GMAT対策詳細は後述)。AGOS夏祭りに参加し、CMUに行きたいと強く思い第一志望になる。
-
2022年8月 仕事とGMATの勉強でかなりしんどくなる。来年海外に行くなら今年のうちに富士山に登っておくかという思い付きで登山し、非常にリフレッシュする。
-
2022年9月 取り敢えずEA、GRE、GMATの順に全てのテストを受けてみる。結果EA161点、GRE 315(V156, Q159)、GMAT 670(V 36, Q45)が取れたため、これ以上うまくいかない場合はこれを出せばよいかと少し気が楽になる。
-
2022年10-11月 GRE、GMATを各テスト1カ月に一回ほどの間隔で受ける。最終的に11月上旬のGMATで700点が取れたのでGRE、GMATはここで終了。TOEFLは夏前から久しぶりに受けてみたところ103点にスコアアップしたため英語の試験もここで終了。冬に入ってからはテストを受ける必要が無くなり、心の余裕が出来る。2週間ほどの期間を決めて受験開始後これまで時間を割けなかった積読やゲームを心おきなく楽しみ、非常にリフレッシュする。
-
2022年11-12月 推薦状、エッセイ、アプリケーションの作成に励む。CMU含めてRound2で合計4校出願(MIT, Northwestern, CMU, UT Austin)。
-
2023年1-2月 2校から面接の招待あり。もう1校は元々面接無し、最後の1校は面接に呼ばれず。エッセイと同じカウンセラーを使用してインタビュー対策。
-
2022年3月 CMUは合格している場合は電話で連絡が来ると聞いていたので夜はずっとソワソワしていたが、米国からの番号で電話がかかってきたのを見て震える声で電話に出る。最終的に当初から志望度の一番高かったCMUに合格でき感無量。
5. TOEFL/IELTS
-
まず、TOELF/IELTS及びGMAT/GREの試験対策を始めるにあたり、取り敢えず手を付ける前に色々と受験計画・戦略を練りました。Affinityの個別カウンセリングも使用しました。
-
TOEFL/IELTSに関しては学部時の交換留学の際に受験しており、その時にもTOEFLのスコアが伸び悩み最終的にIELTSに切り替えて使用した経験があったことから、当初からTOEFL、IELTS両方の試験を受けることを決めていました。試験対策においてはTOEFLの形式をメインとし、IELTSは過去問を解くだけという形にしました。
-
最終的に今回はTOEFLでラッキーパンチが出たので結果論ではIELTSを受ける必要は無かったですが、やはり今回も受験する中でTOEFLのスピーキングはゲーム要素の強い変なテストだと非常に強い苦手意識を持ちましたので、TOEFL一本は避けて早い段階で両方受けてみる、或いはIELTSメインとすることをお勧めします。
-
各分野の対策としては、
-
R&L;単語学習と過去問を多く解くことで安定して高いスコアが出せるようになると思います。
-
W:オンラインのトフレというところでライティングのコースを少し受けました。ライティングのテストは形式的な部分が多くあるので、それを自身のアウトプット時に抑える練習をするという点で受講した価値はあったと思います。
-
S:苦手意識があったのでE4TGというTOEFLのスピーキング専門の塾に通いました。1か月取り組みましたが、私は最後まで1点も点数が上がらずに終わりました。
-
-
TOEFLのスピーキングのテストはIELTSに比べて会話能力を正しく計測するという点で劣っており貴重な時間を費やす価値はないと個人的には思います。この点から、英語のスコア取得はIELTSへの切り替えも視野に入れていました。
6. GMAT/GRE
-
ネットでテストの特性等を調べるにつれ、自身が単語の暗記をそれほど苦に感じないタイプであることから、GREが向いているかもしれないと思いました。GMATの対策している人がGREへ転向することは可能だが逆はSCの対策などが一からとなり困難と聞いたため、対策はGMATをメインにしつつ単語だけはGREのものも勉強してGMAT/GRE両方の試験を受けることにしました。
-
各予備校でも宗派のようなものがあるように見受けられたので、取り敢えず早い段階でザっと見ておこうとAffinity, Y.E.S, G-prepのそれぞれのクラスを色々と受けました。私は結果的にスコアが順調に上がりましたが、振り返ってみてもGMAT対策に関しては再現性がどれほどあるのか怪しく感じます。
7. Resume/Essay
-
友人が以前契約していた、という理由からJohn Couke氏と契約。Resume, Essay, Interviewに至るまですべてサポートをお願いしました。
8.推薦
-
直属の上司二人にお願いしました。英語があまり得意ではない且つ忙しい方であるため、まず各種の推薦状で共通するような回答へのドラフトとエピソードのアイデアを頂き、それを自身で英訳した後にカウンセラーと整え、ある程度になったら推薦者に見てもらうという形で準備を進めました。
9. Interview
-
カウンセラーとエッセイ作成の段階で書き起こしていたエピソードリストを元に、Behavioral Questionで典型的に聞かれる内容の回答をSTARメソッドで準備しました。ある程度の数ができてくると、予定していない質問が来ても5つほどのコアエピソードから話が作れるようになるので、回答を暗記するためというよりは自身の回答の型を準備するために取り組むと良いと思います。
-
CMUのインタビューではAdminが面接官であったため、ネットで調べてどういう経験を持っている人かや過去に話している内容などを確認しました。下調べをしていたことは心理的な安心に繋がり、落ち着いて話ができたという点でプラスに働いたと思います。
10. 最後に
MBAの受験過程では、TOEFL→GMAT→エッセイ→インタビューの全ての段階で毎回高いハードルが目の前に現れ、仕事や家庭とのバランスも含めると非常にタフな期間になると思います。私はストイックに取り組み続けることが苦手なタイプなので、ところどころでリフレッシュを挟んでいました。
私も受験準備で苦しい時に他の方の体験記をいくつか読みましたが、そのたびに「ああ、みんな苦しんだのだな」ということが分かり心の支えの一つになった記憶があります。中には超人的な体験談もあると思いますが、多くの方は私のように特別なバックグランドのない中でもがき続けたら何とかある結果に至った、というようなものと思いますので、最後まで諦めずに何よりも受験されるご自身が納得される結果となるよう、心より応援しております。