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 イニシャル:TU

・ 性別: 男性
・ 出願時年齢:29~30才
・ 海外経験:旅行のみ
・ 費用:社費

 

1. はじめに(バックグラウンド)

  • 工学系大学院卒業、理系。

  • 大学院での研究内容との継続性から、新卒でエネルギー企業に研究職として入社(2017年)。

  • 入社後は一貫してプロセスの開発に携わり、その中の一つのプロジェクトにおいて、半年間本社にてビジネスサイドの検討を経験。

  • 学会や旅行で海外に渡航した経験は数回あったものの、長期の滞在経験はなく、業務で英語の使用もほとんどなし。

 

2. Why MBA

  • 英語でのコミュニケーション能力向上が自分のキャリアにとって大きなアドバンテージになると感じていたため。

  • サステナブル分野において海外のメーカーの技術開発のスピード感とそれを可能にするエコシステムに興味があり、近い環境に身を投じてみたかった。

  • 本社にて上司にMBA取得者がいたことや、将来のMBA留学を勧められたことから、海外MBAが魅力的な選択肢となっていた。

  • 研究テーマの事業化で苦労した経験から、ファイナンスの知識やビジネスの知識を身に着け付けることで、事業化を推進できる人材になり、研究部門に貢献したいと考えたため。

  • 入社後からずっと同じ職場、職種でキャリアを築くことに対して漠然とした不安があり、キャリアチェンジのきっかけとして社内公募もしくは海外留学を検討していた。

 

3. Why Tepper

  • 自分のスコアで狙えるTop20のスクールであり、200人弱のTight-knitなコミュニティであること。

  • Scott Instituteや他学部と共有の授業を通じてEnergy、Sustainabilityに関連した学際的な学習機会があり、Energyに特化したCapstoneプロジェクトがあること。

  • 定量的な授業のアプローチが自分のバックグラウンドと合っていたこと。

  • Accelerated Leadership CenterやOrganizational Behaviorに関連した授業で、リーダーシップに注目したプログラムが充実していること。

  • Swartz Center for EntrepreneurshipがTepper内にあり、起業に特化したプログラム、イベントに身近に参加できること。

  • 円安、物価高の中大都市で生活することに不安があり、トップスクールでなければ中規模都市の学校にしようと考えていたこと。

 

4. 受験プロセスの概要 

  • 21年11月 MBA留学の社費選考に応募。この時初めてTOEFLを受験して93点を取り、これはいけるかもしれないと調子に乗る。

  • 21年12月 社費生として選出。留学は23年の夏からで、それまでに会社要件のFT、QS等のグローバルランキングで50位以内のスクールを目指すことに。この段階では海外留学が決まったことに浮かれ、その後の苦労は想像できていなかった。

  • 22年 1-4月  結婚式や別の資格の勉強でほぼMBA受験の勉強をせず。

  • 22年4-5月  まずは市販の問題集や参考書をもとに勉強し、TOEFLを3回受験するも、93、84、92点と、100点の壁の高さに愕然とする。

  • 22年6月 受験スケジュールやGMATの対策を相談するため、AGOSの無料相談を受ける。ここで初めてMBA受験の全体像を把握し、現実的な目標としてTop20(GMAT 700点、TOEFL 100点)を目指すことになる。結婚式準備を言い訳に勉強してこなかったことを若干後悔する。

  • 22年6月下旬 TOEFLを2回受験し、98点(R29, L24, S18, W27)を取り、ひとまずGMATに集中することにする。

  • 22年7月 AGOSでGMATのVerbal、出願コンサルティングを受講し、オンラインでの通塾を開始する。最初はGMATの特殊な解法にいらつくが、だんだんと解説の意味が分かるようになる。

  • 22年7-8月 AGOS夏祭りに参加し、有名なMBAスクールを大体把握する。エネルギー系のためMcCombsが第一志望ではあったが、米国、欧州どのスクールも魅力的に見える。

  • 22年8月 GMATを初受験する。事前の練習試験で630点を取っていたため、まずは650点を目標に受験したものの、670点(V34, Q48)を獲得し、浮かれて映画を一人で見に行く。Top50であれば1stラウンドに出願できる状況ではあったものの、社内の先輩から入学金が学校によっては100万円以上かかることを聞き、2ndの出願にフォーカスすることに決める。

  • 22年9月 TOEFLの勉強に集中する。9月初めの試験で97点を取り、勉強に意気込んでいたのも束の間、急激な腹痛に見舞われる。夜間外来で急性虫垂炎と診断され、翌日手術する。約2週間の入院期間、腹痛と闘いながらTOEFL英単語3800を読み続ける。入院中妻に差し入れを送ってもらい、激やせした姿に引かれる。

  • 22年10月 気が付いたら秋になっており、焦燥感を感じながらTOEFLの勉強を再開する。Speakingに限界を感じたため、E4TGに通塾を開始し始める。10月の最終週に受けた試験で103点(R29, L29, S21, W24)を獲得し、ようやく米国の目標校出願が可能になり安堵する。出願に備え、各校の日本人在校生、アラムナイとコーヒーチャットを開始する。皆さんとても優しく、受験勉強のモチベーションになる。

  • 22年11月 本格的にエッセイカウンセラーとともに出願準備を始める。出願校は現状のスコアから、Michigan, McCombs, Tepper, USC, Kelley, LBS, HECに決定する。本社時代の上司と職場の上司に推薦状をお願いする。月末に二度目のGMATを受験し、710点(V37, Q50)を獲得する。

  • 22年12月 推薦状、エッセイ、Resume等の出願準備をしながら、TOEFLの受験を数回繰り返すものの、103点を超えることはできず、これ以上のスコアメイクは断念。

  • 23年1月 上記の7校に出願。インタビューの準備を開始。AGOSのカウンセラーに加え、Matthewのインタビューカウンセリングを受ける。McCombsは出願直後にビデオインタビューの提出があり(23年Intakeから開始)、全く準備ができないままの受験となり、撃沈する。

  • 23年2月 Kelley、HEC、Tepper、LBS、USCからインタビューの連絡があり、安心する。各校のインタビューを受験した後は束の間の休息を楽しむ。

  • 23年3月 LBSの日本人アラムナイとのインタビューで憔悴。Tepper、USC、HEC、Kelleyから合格の連絡をもらいホッとする。予想はしていたが、McCombsからWaitlistの連絡を受領。

  • 23年4月 LBSの不合格が決まり、Tepperへの進学を決定。

 

5. TOEFL/IELTS

  • スコア103点(R29, L29, S21, W24)

  • 自分のような純ドメ、理系の人間にはかなりハードルの高い試験でした。まずは約4時間英語の試験をする体力をつけるために数回試験を受けることをお勧めします。

  • 決して安価なテストではないのですが、受験回数を増やして、確率的に好スコアを狙う戦略を取りました。自分は生物、化学、宇宙、といった理系の問題は強かったので、この問題が出ると比較的点数が高くなりました。

  • 自習ではBestmytestというサービスを利用していました。月$64で4セクションの問題を受け放題で、5回程度のSpeaking Writingの添削をしてもらえるのでコスパは良かったです。

  • W、Sに関しては点数を取れるフォーマットで回答できるようにすることが重要で、これはE4TGで徹底して教えてもらうことができます。

 

6. GMAT/GRE/EA

  • GMAT 710点(IR6, Q37, V50)

  • 受験する順番はVerbal、Quantitative、IR&AWにしていました。

  • 会場で配布されるペンが乾きやすく、とても厄介なので、休憩中に交換することをお勧めします。

  • Mathは理系と文系で対策がかなり変わってくると思います。公式問題集で各種問題を一通り解くと、数学的な英単語やパターンが分かるので、これを試験前に定期的に解いて、本番は焦らず受験することができれば、問題ないと感じました。

  • VerbalはGMATでオンライン通塾をしました。特にSCは自力で対策するのには限界があると思います。また、塾で習った型にはめつつ自分の英語力を使って回答できるようになるまである程度時間がかかりました。

 

7. レジュメ/エッセイ

  • AGOSのエッセイカウンセラー(林さん、Danielさん)に依頼しました。過去の受験者の情報も蓄積していて、参考になりました。セッションの時間内でフレキシブルに添削してもらうことができました。

  • エッセイは自分の過去を振り返るいい機会ではありましたが、自分のキャリアはダイバーシティに欠けており、ネタを見つけてくることに苦労しました。

  • 具体的な志望動機を書くためにはコーヒーチャットは必須と思いました。

 

8. 推薦

  • 海外留学経験のある所属部門の上司と、MBA留学経験のある本社時代の上司にお願いしました。

  • 推薦状の骨子となるエピソードを事前に相談し、日本語のドラフト合意案を作成し、これを英文翻訳サービスに依頼しました。

 

9. インタビュー

  • カウンセラー:Matthew

  • 受験校の過去の質問を共有し、エピソードの引き出しを多く作ってもらいました。Q&Aを覚えるのではなく、持っているエピソードの中から、質問に合致するものを選んで話すことが大事です。これを繰り返し練習することで、どんな質問が来ても動じない準備をしました。

  • Tepperはリーダーシップエピソードを問われる確率が高いので、重点的にエピソードを作りました。

  • 社費で研究バックグラウンドからのキャリアチェンジであるという点がアドバンテージであり、これを最大限アピールすることに注力しました。

 

10. 最後に

最終的に目標であった米国MBA進学を果たすことができましたが、受験は想像以上に過酷で、二度としたくない経験でした。今思えば、受験準備期間が限られていたために、スコアにこだわりすぎ、もう少し学校調査を精力的に行ってもよかったと思います。ただ、Tepperは素晴らしい学校で、優秀なクラスメートとともに充実したMBA生活を送ることができており、進学したことに全く後悔はありません。自分の合格体験記がこれからMBA出願準備をされる方にとって、少しでも有益な情報になれば幸いです。

ピッツバーグは東海岸の大都市から若干離れた都市ではありますが、どこへでも飛行機で旅行することができます。また、公共交通機関が発達し、徒歩圏内にスーパーも充実しており、車がなくても生活することができます。治安もよく、物価も比較的低いので自分のように初めて海外生活する方にはお勧めです。CMUは理系の方なら一度は聞いたことがある名前だと思いますので、日本人のMBA受験生の皆さんにはぜひTepperを一考してもらえると嬉しいです。

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