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  •  イニシャル:W.S

  •  性別: 男性

  •  出願時年齢:31~35歳

  •  海外経験:高校時代にドイツへ10ヶ月ホームステイ(現地校、会話はドイツ語)。英語圏での生活経験はなし

  •  費用:社費

  • 帯同家族:妻(同じくTepper Class of 2028)、娘(2歳)

 

1. はじめに(バックグラウンド)

  • 国内の国立大学院(工学系研究科 建築学専攻)を修了後、2020年に大手ゼネコンへ新卒入社しました。

  • 1〜4年目はデータセンターや物流倉庫の新築現場で、施工監督として安全・工程・品質を担当していました。

  • その後は工務部門で仮設物の構造計算や施工計画の立案を行い、社費留学が決まった6年目に本社の人事系部門へ異動、技術系職員向けの研修を企画・運営していました。

  • 財務も会計もマーケティングも一度も触れたことがなく、受験を始めた時点では「MBA」という言葉の中身すら知りませんでした。

 

2. Why MBA

  • 入社1年目に配属された現場に、たまたま米国MBAホルダーの先輩がいて、話を聞くうちにキャリアへの影響の大きさに惹かれていきました。もともと海外で働きたい気持ちが強かったことと、高校時代に留学していて海外に出ること自体への抵抗が少なかったことも後押しになりました。

  • 日本の建設業では労働力不足と技術者の退職が大きな課題ですが、これに取り組みたいと思っています。在学中は技術と経営の両方がわかる人材を目指すつもりです。

  • 「自分に負荷をかけてみたい」という気持ちもありました。

 

3. Why Tepper

  • クラスサイズ:1000人規模の学校だと、積極的に動かなくても学生生活が成立してしまう気がして、500人程度までの学校に絞って受験しました。実際に入ってみると、どの集まりでも顔と名前が一致する人が複数いるので、助けを求められます。英語に不安のある方には、この規模感が本当に効きます。

  • 定量の強さ:分析に強い学校だと聞いていたことが決め手の一つでした。私が扱いたいのは現場の技能や研修の効果といった「数値化しにくいもの」なので、そこにアナリティクスを持ち込める環境は魅力的でした。

  • CMUという母体:Tepperだけでなく、工学・ロボティクス・AIの厚い層があるのがCMU(カーネギーメロン大学)の特徴です。建築学科出身の施工監督として、エンジニアリングとビジネスの交差点に立ちたいと考えていた自分には、この点が大きかったです。

  • ピッツバーグの生活環境:2歳の娘を連れて行くため、治安はかなり重視していました。博物館や動物園が身近にあり、過ごしやすいです。娘はCMUの保育施設に通っています。

  • アドミッションの対応:出願中から一貫してメールの返信が速く、内容も的確でした。合格した3校で迷ったとき、信頼感が一番ありました。

  • また、Tepperのみが、国際郵便での合格通知(デザインされた絵葉書に直筆のサイン)が送られてきて、感激したのも理由です。

4. 受験プロセスの概要

  • 2023年8月:社内研修でMBAホルダーの先輩と話し、留学を意識し始める。

  • 2023年9月:娘誕生。慣れない育児でしばらく何も手につかず。

  • 2023年12月:初のTOEFLで68点。現在地を知って焦る。

  • 2024年7月:社費留学の社内選考に合格。ただしこの時点では英語力から建設系の修士留学を想定していた。業務と育児で学習が進まないまま時間が過ぎる。

  • 2024年11月:Progritの3ヶ月コースを受講し、TOEFL学習を本格化。

  • 2025年3月:TOEFL 87点、続けて91点。100点に届く気がせずIELTSへ切り替え。

  • 2025年4月:AGOSの岡田先生と契約。Resume作成を開始。

  • 2025年6月:GMAT模試が625と悪くなく、MBA受験へ完全に舵を切る。IELTS 7.5を取得したところで安心し、英語学習をほぼ停止(後で大いに後悔しました)。

  • 2025年7月:GMAT学習を開始。MBA Tourや各校イベントに参加。

  • 2025年9月:GMAT 645点。Round1はUCLA Anderson 1校のみ出願。

  • 2025年11月:Andersonの面接。GMATを4回目で665点に更新し追送。

  • 2025年12月:Andersonから合格。進学先が一つ確保でき、精神的にかなり楽になる。

  • 2026年1月:Tepperほか5校(Sloan / Haas / Ross / Johnson / McCombs)に出願。人生でトップクラスに忙しい年末年始でした。

  • 2026年2月:Ross, McCombs, Tepper, Johnsonの面接。

  • 2026年3月:Tepper・McCombs合格、Rossはwaitlist、Sloan・Haas・Johnsonは不合格。

  • 2026年4月:同時期に受験していた妻の結果も出揃い、二人とも合格していたTepperへの進学を決定

5. TOEFL/IELTS

  • 出願スコア:IELTS 7.5(R8.5 / L7.5 / S6.5 / W6.5)

  • 履歴:TOEFL 68→78→87→91→96、IELTS 7.0→6.5→7.0→7.0→7.5。TOEFLで91から先が動かず、IELTSに切り替えたことで抜けられました。伸び悩んでいる方は、試験そのものを変えてみる価値があると思います。

  • 一番効いたのは単語です。アプリMikanで「TOEFLテスト英単語3800」「TOEFL TEST必須英単語5600」「文脈で覚えるIELTS英単語」「英検1級 文で覚える単熟語」「16000語レベル最強ボキャブラリー」「GMAT重要単熟語」等を毎日数百語ずつ周回しました。モチベーションが落ちた日も単語だけは欠かさないようにしていました。これはのちのちGMAT Verbalにも効いてきました。

  • リーディングは過去問を解くだけで素直に伸びました。リスニングは、メモを取ろうとすると集中が切れてしまうタイプだったのでメモを諦め、話の流れだけを追う方式に変えました。TOEFLもIELTSも引っ掛けは少ないので、これで足ります。

  • スピーキングとライティングは、シャドーイングと瞬間英作文をやった程度でほとんど対策できませんでした。ここが後で一番響きます(後述)。

 

6. GMAT/GRE

  • 出願スコア:GMAT 665(Q83 / V83 / DI83)。本番4回、模試を含めると21回受けています(635→645→595→665)。

  • 学習開始が受験年の7月と、周囲に比べてかなり遅かったです。社費の内定は出願の1年以上前に出ていたのに、英語力の底上げに時間をかけすぎて他のすべてが後ろ倒しになりました。

  • 教材は公式模試・公式問題集と、中国のアプリ「雷哥GMAT」です。QuantitativeとVerbalは出題パターンがある程度定まっているので、模試の反復が効きました。AGOSの講座も一部受けましたが、1問を丁寧に扱うスタイルは私には合わず、大量に解くほうが効きました。

  • Data Insightsは最後まで安定しませんでした。明らかに重そうな大問(MultiSourceReasoning)は丸ごとランダム選択して次に進む、という割り切りで時間を作っています。時間が余ればその大問に戻って解き直すことで、公式模試において最後は83前後を連続で取ることができました。85以上を狙うなら取れない手段ですが、83前後が目標なら有効でした。

 

7. レジュメ/エッセイ

  • AGOSの岡田先生にお願いしました。カリキュラム、クラブ、リクルーティング、キャリアゴールの書き方、推薦状の作法まで、本当に何も知らない状態から教えていただきました。過去の棚卸しを徹底的に行って自分のストーリーを掘り出すところから始めるスタイルです。全力投球される方なので、準備せずにセッションに行くのはおすすめしません。(Round2の直前期は週4〜5回、1時間のセッションをしていただきました)。

  • 一番苦労したのは「Why This School」です。英語が苦手でキャンパスビジットもせず、周囲に米国MBAの経験者もいなかったので、その学校で何が起きるのかを具体的に想像できませんでした。最後はカリキュラムのページを読み込み、コーヒーチャットで在校生に「実際その授業はどうでしたか」と細かく聞いていきましたが、やはり直接の知り合いがいるならその方に根掘り葉掘り聞くのが良いと思います。

  • Tepperは奇をてらった質問はしてこないので、準備しやすい方だと思います。私は「複雑で不確定な状況に対し、どう行動したか」というお題を選び、「大型公共プロジェクトの入札に際し、多職種の協力会社をまとめて施工計画を策定し、落札に至った」経験を語り、協力的な姿勢と透明なやり取りに徹したことを書きました。

  • VideoEssayについては、単純にキャリアゴールを端的に語れば良いだけなので、なんとかなりました。

8. 推薦

  • Tepperは確かGMAC共通フォーマットだったと思います。私は社内選考時に書いてくださった当時の上司と、受験期の上司の2名に依頼し、学校ごとに使い分けました。数回打ち合わせを行い、自分にとって強いエピソードを一緒に選んでいます。社費の場合、ここは比較的スムーズに進む部分だと思います。

9. インタビュー

  • AGOSのカウンセラー(Marcus, Dan, Erick等)とのMockが中心でした。フィードバックは的確ですが、それまでのスピーキングの総量が足りないと土台の部分で詰まります。長い回答の途中で言葉に詰まっても立て直せる力は、人を相手にした練習でしか身につかないと思います。

  • Zoom面接だったので、ノートPCの画面にスマホを立てかけ、メモを見ながら答えていました。覚えて対応できるのが良いに決まっているので、おすすめはできません。

  • Tepperの面接は奇をてらった質問がなく、準備した内容で対応できました。たまたま、アルムナイの面接官を選んだのですが、終始穏やかな雰囲気で進み、こちらが言葉に詰まったりすると要約してくれたり、非常にリラックスして面接をうけることができました。一方で他校では面接官の興味を引き出せないまま終わったり、「なぜonline MBAでなくFulltimeなのか」といった質問を突き詰めてこられたりし、そのまま不合格でした。

10. 最後に

  • 最大の反省はスピーキングです。2025年6月にIELTS 7.5を取った時点で、英語学習をほぼ止めてしまいました。日本人は概してRとLが得意なので、要求スコアを満たした時点でスコアが偏りがちですが、入学後に効いてくるのは圧倒的にスピーキングです。5人でディスカッションをしていて、私だけ30分間一言も発せず黙りこくっていました。また、英語で人狼をやって他人を説得できるか。私は全くできませんでした。この種の力は英語試験では鍛えられません。同級生は生活も業務もすべて英語で回してきた人たちなので、想像以上の英語力が要ります。受験だけならTOEFL100/IELTS7.5で十分ですが、現地で戦うにはもう一段ほしいというのが今の実感です。

  • 夫婦で受験される方へ。妻と二人で受験し、娘を育てながらの1年は、ハードさで人生一番でした。「二人とも合格する学校」という制約が入るので、受験校リストはできるだけ重ねておくことをおすすめします(私たちは実際に、片方しか受からなかった学校を辞退しています)。学内保育の空き状況、予防接種、保険といった子ども関連の手続きは合格後に一気に押し寄せるので、早めに調べ始めておくと後が楽です。とはいえ、時間をかければ必ず結果が出るのがMBA受験だと思います。建設業や技術系で、MBAを考えているけれど周りに経験者が一人もいない、という方はお役に立てることがあると思うので、気軽にコンタクトを取ってください。ピッツバーグでお待ちしています。

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